6月になり雨が続き、いつの間にか梅雨入りしたのでしょうか、季節は春から夏に変わろうとしています。
こういった季節の変わり目には風邪をひきやすいなど体調の変化が起こりやすいものです。
メンタルヘルスにおいても季節の変わり目は体調管理に注意が必要な時期と言えます。
季節の変わり目には気温や気圧の変化が生じやすく、それに伴い体の調子を整える自律神経のバランスが崩れやすくなります。自律神経のバランスが崩れることで、眠れない、だるい、頭痛、めまい、イライラや不安感、情緒不安定や抑うつなど人によって異なりますが様々な症状が生じることがあります。
梅雨時期に雨の日が続き日照時間が減少することで、生体リズム調整に重要な役割を持つホルモン「メラトニン」や幸せホルモンとの呼ばれる神経伝達物質「セロトニン」の分泌量が減少してしまいます。
メラトニンは季節のリズムや睡眠・覚醒やホルモン分泌のリズムなどの概日リズム(おおむね1日のリズム)の調整作用があります。メラトニンがうまく分泌されないことで体内時計の調整がうまくいかず睡眠障害などを引き起こす可能性が生じます。
セロトニンはドパミン(喜び・快楽など)やノルアドレナリン(恐怖・驚きなど)の働きを制御し精神を安定させる働きをします。セロトニンが減少することで不安感が増したりうつ・パニック障害などの精神症状を引き起こす可能性があります。
このように体調変化が生じやすい梅雨時期に体調を整えるためにお勧めすることは、生活のリズムを整える、軽度な運動を行う、太陽の光を浴びるなどです。夜寝て朝起きる、朝食を食べるなど生活のリズムを整えるとともに晴れている日には意識的に日光に当たるほうが良いでしょう。
また雨の日でもできる軽度な運動(ヨガや室内プールやショッピングモールでウインドウショッピングなど)をすることで自立神経を整えることができます。
色々な対策を講じていても精神的に不調になる事はだれにでも起こりえます。そんな時は一人で悩まずにお気軽にメンタルクリニックを受診してみてください。不調の原因を一緒に探り解決方法を提案できるかもしれません。
敬愛クリニック 院長 川端 茂雄