コラム

職場のストレスについて(新社会人や転職した方を中心として)
新しい春がもうそこまでやってきています。就職が決まって社会に飛び出していこうとされている新社会人の方や転職が決まった方は、不安と期待の入り混じった気持ちで生活をされていることと思います。そこで、新社会人が感じやすい悩みと対策について、書いてみたいと思います。
① 自分の知識や経験に不足を感じる。
新人は、自分の力不足や経験不足を感じて悩むことは、当然のことです。むしろ、全然感じないという方は、真剣みが足りないか・楽観的過ぎるかもしれません。⇒まず、自分をよく知り、能力を生かせる分野を探す。あせらず、時間をかけていろいろなことを少しづつ吸収していく。
② 仕事が覚えられない。
新人にとって、仕事を覚えることが第一の課題となります。職場の先輩も経験を積むことによってだんだん慣れてきているのです。新人がすぐに覚えられないのは当然です。⇒悩みが強いようであれば、周囲の人に相談したり、気分転換に新しい趣味を探したりすることもよいでしょう。「最近、全然物事が頭に入ってこない」「身体がだるい」「何だか意欲が出ない」などの症状も伴っている場合には、うつ病やうつ状態の可能性もあるため、
医師に相談してみましょう。
③ ミスやトラブルを起こしてしまう。
新人にミスやトラブルはつきものです。本当に大事なことは失敗をしない事ではなく、失敗に対して、学んでいこうと努力することです。メモを取ったり、先輩に教えをもらったり、自分の成長に結びつけていくことです。⇒注意力が散漫になったり、初歩的なミスを繰り返すような場合は注意が必要です。うつ状態になっていることがあります。集中力がないように感じたら、医師に相談するのもよいでしょう。
④ 上司や先輩に質問しにくい。
気難しい上司、忙しそうな先輩など、知らないことを聴きたいけど苦手で話しにくい人は確かにいます。しかし、避けていれば仕事に悪影響を及ぼしてしまいます。知らない事、出来ないことをこちらから心を開いて、真剣な態度で尋ねればきちんと教えてくれるはずです。⇒但し、話しかけるタイミングは考えましょう。人間はいつも余裕があるとは限らないので、タイミング悪く話しかけて、嫌な応対をされてそれから言葉をかけにくくなることもあるので注意しましょう。また、「人に話しかけにくい」「会議で報告するのが苦手」といった方は、社会不安障害の可能性もあるので医師に相談しましょう。
  成人の発達障害(不適応状態になる方)について
今回は、成人の発達障害を取り上げてみました。「周囲の人とコミュニケーションがうまくいかない。」「大事なものをなくしてしまう。」「空気が読めない。」「忘れ物やミスが多い。」「期限や時間が守れない。」「家事や仕事の段取りが悪い。」など仕事や生活面で支障が出ているような状態(不適応状態)になっておられる患者さんです。
現代社会は、核家族が増えて、地域や近所とのつながり及び学年を超えての交流などを子供時代に経験することが少なくなっています。そのため、発達障害を持っていても、子供の時にはあまり問題とされず、「少し変わった子」と思われる程度で、学校生活を終えた後で就職や他人とのかかわりが増えるようになって、はじめて問題化するような場合もよくあります。周囲からは、「やる気がない。努力不足である。」などと指摘されたり、訪れた心療内科などでは、適応障害、うつ病、不安障害、ストレス性障害などといった合併する疾患の病名がつけられることが多いです。しかし、よく聴いてみるとこういったことが子供の頃からよく起きていている場合には、生来の発達のアンバランスが関係している可能性もあります。

発達のアンバランス(発達障害)の代表的なものとして、自閉スペクトラム症、限局性学習症、ADHD(注意欠如・多動症)などがあげられます。これらの特性を持つ方は、障害と気づかれにくく、必要な援助を受けられずに困惑されていたり、精神疾患と間違えられたり、「反省しない。」「努力しない」などと誤解を受けたりして悩んでいます。
本人や周囲の人がその発達の特性を理解し、適切な対応をすることで、生活状況を改善し、より生き生きとした生活を送ることが可能となります。また、発達障害の種類によっては、薬物療法が画期的にその方の生活能力を向上することもあります。
主な対策として、環境の調整や工夫の指導、薬物療法と心理的アプローチ(カウンセリング、心理教育など)、などの組み合わせが有効です。治療の目標は、職場やその他の場所での悪循環を改善して、自信を持って自分の特徴を受け入れながら、充実した社会生活を送れるようにサポートしていくことです。

当てはまる方や周囲で気付かれた方があれば、医師などに相談しましょう。
微笑みうつ病(うつ症状が目立たないうつ病)について
今回は、微笑みうつ病について、説明させて頂きます。心に抑うつ症状を抱えていながら、誰かといるときは微笑みを絶やさないうつ病のことで、心配させまいという一心で必死に笑顔を作る方が多く、明らかに調子が悪そうなときでも笑顔でいます。しかし、一人になると抑うつ症状に襲われ、極端に落ち込んでしまい、抑うつ症状や身体の不調が軽い内は気づかれにくく、うつ病としての潜伏期間が長くなりがちです。また、微笑みうつ病は努力家で負けず嫌い、世間体を気にする方に多く、医師の診察を受けずに悪化させてしまうケースや、自殺に至る事態もみられるので、微笑みうつ病は危険な病気です。微笑みうつ病の方は、悲観的な言葉をあまり口にしません。よって、微笑みうつ病の患者が自殺を図った場合、周囲からは「悩みのなさそうな普通の人が突然自殺した」というように見えます。

症状としては、身体の不定愁訴(原因不明の症状)がよくみられます。頻繁に訴える症状を、以下にご紹介します。不眠(明け方まで眠れないことや、眠ったとしても朝起き上がるのが困難)、午前中の不調(午前中にぼうっとする。ミスを繰り返す。)不安・イライラ(顔は微笑んでいますが、言動に不安やイライラしている様子)、食欲不振、消化器症状(原因不明の便秘・下痢の持続)、説明のできないひどい肩こりや頭痛、口渇などです。

周囲の対応として、微笑みうつ病の患者さんは、誰かに心配されることを恐れることが多いので、もし、身近なところに微笑みうつ病の疑いがある方がいたら、「何か調子悪いことない?仕事のストレスや心配事は?」というように、声をかけてあげてください。一見悩みなどなさそうでも、ぼうっとしていることが多くなった方なども微笑みうつ病の疑いがあります。周囲の方は、「大丈夫です」「心配ありません」という言葉の裏に隠れたSOSのサインを、どうか汲みとってあげてください。

治療としては、通常のうつ病と同じように、薬物療法と心理的アプローチ(カウンセリング、心理教育など)、および適度な休養などの組み合わせが有効です。薬物を使ってうつ状態を軽減あるいは消失させて、徐々に心理的アプローチなどをメインにしていく方法が多いと思います。

当てはまる方や気付かれた方があれば、医師に相談しましょう。
 「ほどよい自尊心」について
「自尊心」とは、自分を好きになり、自分をかけがえのないものと感じることで、大切なものです。「ほどよい自尊心」は、地域での生活において、生活の質の心理的満足や身体的・社会的満足に欠かせません。また、自分を大切にすることで自殺予防や他人への配慮にも役立つし、抑うつ症状や被害的な考え方などの症状の悪化にも役立ちます。
 では、「ほどよい自尊心」を持つ自分になるためにはどうしたらよいでしょうか?方法として、認知行動療法という専門的なものもありますが、自分でできるものを少し紹介したいと思います。
① 認知の偏りに気付く。認知の偏りの代表的なものを挙げてみます。
◎すべき思考(~すべきと決めつけて自分にプレッシャーをかける)
◎完全主義(物事を極端に白か黒かに分けてしまう。)
◎一般化(1つの事実を取り上げ、すべてが同様であると決めつける。)
◎拡大評価と過小評価(失敗は拡大してとらえ、長所は小さく見る)
◎結論の飛躍(証拠が少ないまま、否定的な結論を出す。)
◎自分自身への関連付け(良くない出来事を自分のせいにする)
◎感情的決めつけ(自分の感情に基づき、物事を判断する。)
 ②認知の偏りを受け入れる。
  ◎認知の偏りは誰でもあり、自分が特別ではないこと
  ◎認知の偏りで苦しくても、その悪循環から抜け出す方法があること。
  ◎認知の偏りを排除しようとせず、自分の一部であるとあるがままに受け入れる。 
 ③対処法
  ◎バランスの良い考え方を取り入れる。認知の偏りにとらわれていないか?チェックして、書き出して検討してみる。
  ◎目標を書き出す。目標を決め、できない理由があればそれも書き出し、その理由に対する反論を考える。
  ◎自分への認知を広げる。これまであまり見てこなかった多くの能力や可能性を考え、自分は十分な人間であると意識する。
 ④ありのままの自分を受け入れる。
  ◎全体としてのありのままの自分(心の癖、肯定的な事、否定的な事、現在の感情、)を受け入れる。
  ◎対処法を準備しておく。(自分を好きになれないような状況が起きた時の対処法を書いておく。例、散歩、話を聞いてもらう、歌をうたう、深呼吸をする、欲しかったものを買う、整理をするなど)
以上、御紹介しましたが、専門家(臨床心理士、医師)への相談も有効です。
心理療法について
心理療法についてお話しさせていただきます。心理療法とはどのようなイメージでしょうか?もしかすると、カウンセリングとお伝えするほうが、イメージをしていただきやすいかもしれませんね。
心理療法とは、心理的なお悩みを抱えていらっしゃる方に心理学の知識をもつ専門家(主に臨床心理士など)が問題解決のために援助させていただくものです。心理療法には、さまざまな療法があり、言葉を介さないものもあります。一方、カウンセリングはお話をお伺いしながら、進めさせていただくことが多いと思いますので、言葉を介する心理療法ともいえるかもしれません。心理療法という大きな枠組みのなかに、カウンセリングがあるというイメージをもっていただけますと、わかりやすいかもしれませんね。
今回は、心理療法の中でも「カウンセリング」について、簡単にお話させていただこうと思います。カウンセリングという言葉を聞いたことはあっても、「カウンセリングってなんだろう?」「どんなことをするの?」と思われる方も少なくないと思います。
カウンセリングでは、いらしてくださった方が抱えていらっしゃるお悩みや日常生活の中での困りごとを解決していくための方法を共に考え、少しでも解決に近づけるようにお手伝いをさせていただきます。
具体的には、お話をお伺いしていく中で、「こういうふうになりたい」という目標を立てていただき、気持ちの整理をしながら、解決に近づくための方法を一緒に考えていきます。カウンセリングでは、いらしてくださった方の目標に沿って、進めていかれるのが一般的かと思います。ですので、お話したくないことをむりにお尋ねすることはございませんので、お伝えいただける範囲でお話しいただけると結構かと思います。その都度、わからないことや疑問点など、ご相談されている機関の先生に尋ねられると、答えてくださると思いますので、不安や疑問点などを一人で抱えこまずに、一緒に共有しながら、解決していきましょうね。
これまでにカウンセリングのご経験がある方も初めての方も、少しでも心理療法やカウンセリングのイメージをしやすくなっていただけますと、幸いです。
カウンセリングのご相談も受け付けていますので、また、わからないことや疑問点などございましたら、敬愛クリニック(088-652-2271)までご相談くださいね。
社交不安障害(対人恐怖、視線恐怖)について 
今回は、社交不安障害について、説明させて頂きます。対人恐怖、視線恐怖、赤面恐怖、あるいは、人見知りなどと悩まれておられる方もいます。取り上げさせていただいたのは、一生のうち一度でも社交不安障害にかかられる方が、7人に1人程度の割合でかなり多いこと、また、発症年齢が低いため(平均年齢13歳)に、治らないと思っておられる方や性格であるから仕方がないと思っている方が多いからです。うつ病や他の不安障害、アルコール依存などを併発しやすいこと、自然に改善することはまれであり、慢性の経過をたどりやすいからです。
症状としては、他者の注視を浴びる可能性の1つ以上の社交場面に対する著しい恐怖または不安、振る舞いや不安症状を見せることが、否定的な評価を受けることになると恐れている、その社交的状況はほとんど常に恐怖または不安を誘発し、回避あるいは恐怖や不安を感じながら耐え忍ばれ、その恐怖または不安は、その社交的状況がもたらす現実の危険や、その社会文化的背景に釣り合わず、持続的であり、臨床的に意味のある苦痛、または社会的、職業的、または他の重要な領域における機能の障害を引き起こすなどです。
治療として、選択的セロトニン取り込み阻害薬(SSRI)、抗不安薬、などの薬物療法と心理的アプローチ(カウンセリング、心理教育など)、認知行動療法・森田療法などの組み合わせが有効です。薬物を使って不安を軽減あるいは消失させて、徐々に心理的アプローチなどをメインにしていく方法が多いと思います。
 心理的アプローチの具体例を挙げますと、緊張感は「人から良く思われたい」「評価されたい」という生の欲望であり、必要なものであることを理解すること、「人の話を良く聞く」ことによって自らの振る舞いに注意が向くことを防ぐ。「緊張しながら必要な伝達をする」伝達事項を伝えることに集中することに意識を集中して、不安や緊張を意識しない体験に導く。率先して行動をしながら、周囲へ気配りをする。誤った考えや認識を修正し、対人関係技能を習得するために、相手が何を伝えようとしたか、どのような表現をするタイプかを観察する。失敗した体験をもとに行動の選択肢を増やす工夫をする。想定できる事態をシュミレーションし、対応策を練っておく、などがあります。
段階的に治療課題を決めて、一つ一つクリアしていくことで対人関係の技能を習得し、社会的な回避行動を改善していくようにとり組む、などです。
悩まれている方がおられれば、どんどん医師に相談しましょう。
ストレス対処法(特に、セルフコーピング)について
ストレスに対処する方法として、薬物療法、カウンセリング(心理療法)、認知行動療法 、森田療法 、リラックス法など様々なものがあります。今回は、自分でできるセルフコーピング(ストレスを自分で上手にコントロールすること)について、取り上げたいと思います。
最初に、気付きが大切です。ストレス状態にあることに意外と気づきにくいものです。何か変だなと思ったら、ストレス状態かどうか考えてみましょう。次に、必要でないストレスであればそれを避けるようにすることと、適切な思考や行動を取るようにします。適度なストレスを受けながら、出来るだけありのままの生活を送っていくための方法を示したいと思います。(あくまでも、ヒントなので自分に役立つことだけを取り入れてください。)

1、 まず、ストレス状態に気付く。(自分がストレスを受けた時のサインなどを記録しておき、自覚する。過去の強いストレス状態で起こったことを書き留めておく。例えば、食欲が無くなる、不安になる、眠れない、イライラするなど)
2、 可能な限り、ストレスの原因から遠ざかるか、排除する。(思い当たる原因、人間関係や残業なら距離を置く。理由をつけて断る。など)
3、 身体の疲れをとる。(睡眠、休息、食事をしっかり取って、規則正しい生活をする。)。)
4、 生活習慣は変えない。(ストレスの原因は、いろいろな変化が関係していることが多いので長年続けている毎日の習慣は、一気に変えない。新しいことは十分気持ちに余裕がある時に始めるようにする。)
5、 しなければならないことを減らす。(ストレス状態の時には、しなければならないことをできるだけ減らし、してみたいことを行う。仕事や家事を手抜きしたり、他人に頼める仕事は頼んでしまう。)
6、 嫌なことや気が進まないことは断る。(嫌なことや気が進まないことなどは、脳から、その行動に対して「身体や心を休ませなさい」と指令が出ているのです。)
7、 自然に接する。(公園を歩いたり、川や海の近くでのんびりしたり、何気なく空を見るなども癒しの効果があります。)
8、 リラックスできることを行う。(ゆっくり入浴する。マッサージやエステを受ける。好きな音楽を聴く。など)
9、 聴き上手な人に話を聞いてもらう。(悩みの中には、聴いてもらうだけで心が軽くなるようなこともあります。但し、誰でもいいということではありません。自分の言葉をそのまま受け取ってくれるような人が良いでしょう。)

以上のような方法で軽度のストレスのうちに、自分でコントロールしてみましょう。
重症の場合は、医療関係者に相談してください。
薬のお話(6)   減薬・中止について。
心療内科や精神科で、「薬を飲みたくない。減らしたい。」とおっしゃる方は多いです。しかし、どうしても減薬・中止が困難な場合もあります。以下の場合が当てはまります。 
① 薬による治療がどうしても必要な場合。
たとえば、てんかんやある種の精神疾患では、薬を中断すると発作が起きたり、急激に悪くなる場合があります。
② 安定した状態を維持する必要がある場合。
仕事を持っていたり、学業の重要な時期であったり、家庭などで重要な役割を持っている場合などは、毎日の生活が大変重要で休薬や減量はお勧めできません。
③ 他の治療法がお勧めできない場合。予防効果がある場合。
薬を減らすときには、同時に気持ちや生活習慣をを切り替えたり、心理的なアドバイスを受けるなどが必要ですが、治療を受ける方の理解と協力が必要です。また、うつのお薬などは、再発予防効果もあります。再発を防ぐ良い手段がない場合は、継続投与が望ましいこともあります。

 さて、ある程度症状が安定し、薬を減らしたいと考えた場合は、その希望を担当の医師にお伝えください。薬を減らすと同時に、他の治療法や生活療法を併用しながら、経過を見る事が多いと思いますが、減らし方のコツや注意点などを考慮する必要があります。
Ⅰ、薬剤を減量する意味、タイミングを考える。
Ⅱ、予想される経過と離脱症状(薬を減量したために起こってくる不快な症状)への対処法を話し合い、不安を軽減する。
Ⅲ、こまめに受診し、場合によっては元に戻す。慎重になりすぎることは無い。

中止・減量をするコツを説明します。
・有効用量に達していない薬、あるいは効果の少ない薬から減量する。
・同じ系統、特徴が似ている薬から減量する。
・半減期が長い薬(長時間作用する薬)に置き換えてから減量する。
・4週間単位で総用量の1/4~1/8程度から、始める。(これは薬の種類に
よって異なります。安全な減薬用量というのがあります。)
・症状が出てきたり、不安が強くなった時は、一旦元に戻す。 

希望があれば、医師に相談し、症状をきちんと伝えましょう。
気分転換、趣味のヒント
 皆さんは、日常生活の中で何か気分転換をしたい、あるいは趣味を持ちたいと考えているけど、出来ないと思うことはありませんか?意外とやりたいけど時間がない、あるいは何をしていいかわからないといった方もおられると思います。そのような方にヒントになればと思い、書かせていただきます。

① 身体を使う:スポーツ、散歩、トレーニング、掃除、音楽活動など。季節の風景を見ながら散歩するのは、心のリフレッシュになります。

② 仲間を持つ:サークル活動、おしゃべりをする、電話などでコミュニケーションを図る。他人とのふれあいで、孤独感を解消し、認知症の予防にもなります。

③ 何かを作る:物を作る、絵を描く、日曜大工を行うなど。手先を使ったり、頭を使ったりすることによって、能力の低下を防ぐことができます。


④ 人の役に立つ:ボランティア活動、ちょっとした親切、家事など。困っている人を助けたり、お年寄りに親切にすると心が晴れ晴れとしませんか?ちょっと良いことをした日は楽しく過ごせませんか?

⑤ 頭を使う:囲碁、将棋、ゲーム、音楽鑑賞、読書など。頭を使うと疲れると思いがちですが、ふだん使っていない脳を使うことはバランスをとる意味でも重要です。

大事なことは、ちょっとできればいいと思うことで、できれば、種類の異なるもの(一人で出来る、複数でする)(家の中、家の外)(昼、夜)、(身体を使う、頭を使う)を持つ。継続してできれば良いが、中断したり変更しても良い。むしろ、少しづつ変わっていくのが自然と思います。
薬のお話(5)   気分安定薬について
気分安定薬というのは、気分の波が高いときはそれを抑え、気分の波が低いときにはそれを持ち上げてくれる薬物、つまり正常気分に導いてくれる薬物であると同時に再発予防効果もあります。主に使う疾患として、双極性障害(躁うつ病)、気分の変動を自覚する不安障害・適応障害・人格障害などに使います。リチウム・バルプロ酸・カルバマゼピン等は坑躁効果や躁病エピソードの再発予防効果が大きく、ラモトリギンは坑うつ効果やうつ病エピソードの再発予防効果が高いです。他にも、オランザピン、アリピプラゾール、リスペリドン、クエチアピンなどにも気分安定化作用があります。

1) リチウム:坑躁作用と坑うつ効果がある。(多幸気分や爽快気分が前景に出た躁病に有用)治療濃度と中毒濃度が接近している為に薬物量を変えるときには血中濃度の測定など注意を要する。即効性が無い為、重度の人には他の薬剤を併用する必要がある。
副作用:手指振戦、嘔気、下痢、甲状腺機能低下、
★中毒(粗大な手指振戦、神経症状やしゃべりにくさ、けいれん発作や意識障害)に注意、投与初期、坑炎症薬との併用で起こりやすい。
2) バルプロ酸:易怒性や攻撃性、焦燥感や不快気分がめだつ不快躁病・混合状態(躁とうつが混じっている)・ラピッドサイクラー(短時間のうちに気分が変動する)に有用。副作用として、食欲低下、嘔気、ふらつき、肝機能障害、血中アンモニア濃度の上昇、血小板や白血球減少などがある。
3) カルバマゼピン:重度の易怒性や攻撃性がある場合に有効。副作用として、食欲低下、嘔気、ふらつき、過鎮静、肝機能障害、血小板減少などがあるが、薬疹には特に注意
4) ラモトリギン:坑うつ効果やうつ病エピソードの再発予防効果がある。副作用として、嘔気、ふらつき、肝機能障害がある。薬疹に注意が必要である。決められた増量スケジュールがあり、遵守することが必要。
5) オランザピン:少量で坑うつ効果があり、多量で抗躁効果がある。糖尿病などの代謝障害に注意。
6) アリピプラゾール:少量で坑うつ効果があり、多量で抗躁効果がある。
比較的即効性があり、安全性が高い。

以上の薬が代表的なものですが、海外では他の薬も使われています。
気になる方は、担当の先生と相談してみてください。