コラム

社交不安障害(対人恐怖、視線恐怖)について 
今回は、社交不安障害について、説明させて頂きます。対人恐怖、視線恐怖、赤面恐怖、あるいは、人見知りなどと悩まれておられる方もいます。取り上げさせていただいたのは、一生のうち一度でも社交不安障害にかかられる方が、7人に1人程度の割合でかなり多いこと、また、発症年齢が低いため(平均年齢13歳)に、治らないと思っておられる方や性格であるから仕方がないと思っている方が多いからです。うつ病や他の不安障害、アルコール依存などを併発しやすいこと、自然に改善することはまれであり、慢性の経過をたどりやすいからです。
症状としては、他者の注視を浴びる可能性の1つ以上の社交場面に対する著しい恐怖または不安、振る舞いや不安症状を見せることが、否定的な評価を受けることになると恐れている、その社交的状況はほとんど常に恐怖または不安を誘発し、回避あるいは恐怖や不安を感じながら耐え忍ばれ、その恐怖または不安は、その社交的状況がもたらす現実の危険や、その社会文化的背景に釣り合わず、持続的であり、臨床的に意味のある苦痛、または社会的、職業的、または他の重要な領域における機能の障害を引き起こすなどです。
治療として、選択的セロトニン取り込み阻害薬(SSRI)、抗不安薬、などの薬物療法と心理的アプローチ(カウンセリング、心理教育など)、認知行動療法・森田療法などの組み合わせが有効です。薬物を使って不安を軽減あるいは消失させて、徐々に心理的アプローチなどをメインにしていく方法が多いと思います。
 心理的アプローチの具体例を挙げますと、緊張感は「人から良く思われたい」「評価されたい」という生の欲望であり、必要なものであることを理解すること、「人の話を良く聞く」ことによって自らの振る舞いに注意が向くことを防ぐ。「緊張しながら必要な伝達をする」伝達事項を伝えることに集中することに意識を集中して、不安や緊張を意識しない体験に導く。率先して行動をしながら、周囲へ気配りをする。誤った考えや認識を修正し、対人関係技能を習得するために、相手が何を伝えようとしたか、どのような表現をするタイプかを観察する。失敗した体験をもとに行動の選択肢を増やす工夫をする。想定できる事態をシュミレーションし、対応策を練っておく、などがあります。
段階的に治療課題を決めて、一つ一つクリアしていくことで対人関係の技能を習得し、社会的な回避行動を改善していくようにとり組む、などです。
悩まれている方がおられれば、どんどん医師に相談しましょう。
ストレス対処法(特に、セルフコーピング)について
ストレスに対処する方法として、薬物療法、カウンセリング(心理療法)、認知行動療法 、森田療法 、リラックス法など様々なものがあります。今回は、自分でできるセルフコーピング(ストレスを自分で上手にコントロールすること)について、取り上げたいと思います。
最初に、気付きが大切です。ストレス状態にあることに意外と気づきにくいものです。何か変だなと思ったら、ストレス状態かどうか考えてみましょう。次に、必要でないストレスであればそれを避けるようにすることと、適切な思考や行動を取るようにします。適度なストレスを受けながら、出来るだけありのままの生活を送っていくための方法を示したいと思います。(あくまでも、ヒントなので自分に役立つことだけを取り入れてください。)

1、 まず、ストレス状態に気付く。(自分がストレスを受けた時のサインなどを記録しておき、自覚する。過去の強いストレス状態で起こったことを書き留めておく。例えば、食欲が無くなる、不安になる、眠れない、イライラするなど)
2、 可能な限り、ストレスの原因から遠ざかるか、排除する。(思い当たる原因、人間関係や残業なら距離を置く。理由をつけて断る。など)
3、 身体の疲れをとる。(睡眠、休息、食事をしっかり取って、規則正しい生活をする。)。)
4、 生活習慣は変えない。(ストレスの原因は、いろいろな変化が関係していることが多いので長年続けている毎日の習慣は、一気に変えない。新しいことは十分気持ちに余裕がある時に始めるようにする。)
5、 しなければならないことを減らす。(ストレス状態の時には、しなければならないことをできるだけ減らし、してみたいことを行う。仕事や家事を手抜きしたり、他人に頼める仕事は頼んでしまう。)
6、 嫌なことや気が進まないことは断る。(嫌なことや気が進まないことなどは、脳から、その行動に対して「身体や心を休ませなさい」と指令が出ているのです。)
7、 自然に接する。(公園を歩いたり、川や海の近くでのんびりしたり、何気なく空を見るなども癒しの効果があります。)
8、 リラックスできることを行う。(ゆっくり入浴する。マッサージやエステを受ける。好きな音楽を聴く。など)
9、 聴き上手な人に話を聞いてもらう。(悩みの中には、聴いてもらうだけで心が軽くなるようなこともあります。但し、誰でもいいということではありません。自分の言葉をそのまま受け取ってくれるような人が良いでしょう。)

以上のような方法で軽度のストレスのうちに、自分でコントロールしてみましょう。
重症の場合は、医療関係者に相談してください。
薬のお話(6)   減薬・中止について。
心療内科や精神科で、「薬を飲みたくない。減らしたい。」とおっしゃる方は多いです。しかし、どうしても減薬・中止が困難な場合もあります。以下の場合が当てはまります。 
① 薬による治療がどうしても必要な場合。
たとえば、てんかんやある種の精神疾患では、薬を中断すると発作が起きたり、急激に悪くなる場合があります。
② 安定した状態を維持する必要がある場合。
仕事を持っていたり、学業の重要な時期であったり、家庭などで重要な役割を持っている場合などは、毎日の生活が大変重要で休薬や減量はお勧めできません。
③ 他の治療法がお勧めできない場合。予防効果がある場合。
薬を減らすときには、同時に気持ちや生活習慣をを切り替えたり、心理的なアドバイスを受けるなどが必要ですが、治療を受ける方の理解と協力が必要です。また、うつのお薬などは、再発予防効果もあります。再発を防ぐ良い手段がない場合は、継続投与が望ましいこともあります。

 さて、ある程度症状が安定し、薬を減らしたいと考えた場合は、その希望を担当の医師にお伝えください。薬を減らすと同時に、他の治療法や生活療法を併用しながら、経過を見る事が多いと思いますが、減らし方のコツや注意点などを考慮する必要があります。
Ⅰ、薬剤を減量する意味、タイミングを考える。
Ⅱ、予想される経過と離脱症状(薬を減量したために起こってくる不快な症状)への対処法を話し合い、不安を軽減する。
Ⅲ、こまめに受診し、場合によっては元に戻す。慎重になりすぎることは無い。

中止・減量をするコツを説明します。
・有効用量に達していない薬、あるいは効果の少ない薬から減量する。
・同じ系統、特徴が似ている薬から減量する。
・半減期が長い薬(長時間作用する薬)に置き換えてから減量する。
・4週間単位で総用量の1/4~1/8程度から、始める。(これは薬の種類に
よって異なります。安全な減薬用量というのがあります。)
・症状が出てきたり、不安が強くなった時は、一旦元に戻す。 

希望があれば、医師に相談し、症状をきちんと伝えましょう。
気分転換、趣味のヒント
 皆さんは、日常生活の中で何か気分転換をしたい、あるいは趣味を持ちたいと考えているけど、出来ないと思うことはありませんか?意外とやりたいけど時間がない、あるいは何をしていいかわからないといった方もおられると思います。そのような方にヒントになればと思い、書かせていただきます。

① 身体を使う:スポーツ、散歩、トレーニング、掃除、音楽活動など。季節の風景を見ながら散歩するのは、心のリフレッシュになります。

② 仲間を持つ:サークル活動、おしゃべりをする、電話などでコミュニケーションを図る。他人とのふれあいで、孤独感を解消し、認知症の予防にもなります。

③ 何かを作る:物を作る、絵を描く、日曜大工を行うなど。手先を使ったり、頭を使ったりすることによって、能力の低下を防ぐことができます。


④ 人の役に立つ:ボランティア活動、ちょっとした親切、家事など。困っている人を助けたり、お年寄りに親切にすると心が晴れ晴れとしませんか?ちょっと良いことをした日は楽しく過ごせませんか?

⑤ 頭を使う:囲碁、将棋、ゲーム、音楽鑑賞、読書など。頭を使うと疲れると思いがちですが、ふだん使っていない脳を使うことはバランスをとる意味でも重要です。

大事なことは、ちょっとできればいいと思うことで、できれば、種類の異なるもの(一人で出来る、複数でする)(家の中、家の外)(昼、夜)、(身体を使う、頭を使う)を持つ。継続してできれば良いが、中断したり変更しても良い。むしろ、少しづつ変わっていくのが自然と思います。
薬のお話(5)   気分安定薬について
気分安定薬というのは、気分の波が高いときはそれを抑え、気分の波が低いときにはそれを持ち上げてくれる薬物、つまり正常気分に導いてくれる薬物であると同時に再発予防効果もあります。主に使う疾患として、双極性障害(躁うつ病)、気分の変動を自覚する不安障害・適応障害・人格障害などに使います。リチウム・バルプロ酸・カルバマゼピン等は坑躁効果や躁病エピソードの再発予防効果が大きく、ラモトリギンは坑うつ効果やうつ病エピソードの再発予防効果が高いです。他にも、オランザピン、アリピプラゾール、リスペリドン、クエチアピンなどにも気分安定化作用があります。

1) リチウム:坑躁作用と坑うつ効果がある。(多幸気分や爽快気分が前景に出た躁病に有用)治療濃度と中毒濃度が接近している為に薬物量を変えるときには血中濃度の測定など注意を要する。即効性が無い為、重度の人には他の薬剤を併用する必要がある。
副作用:手指振戦、嘔気、下痢、甲状腺機能低下、
★中毒(粗大な手指振戦、神経症状やしゃべりにくさ、けいれん発作や意識障害)に注意、投与初期、坑炎症薬との併用で起こりやすい。
2) バルプロ酸:易怒性や攻撃性、焦燥感や不快気分がめだつ不快躁病・混合状態(躁とうつが混じっている)・ラピッドサイクラー(短時間のうちに気分が変動する)に有用。副作用として、食欲低下、嘔気、ふらつき、肝機能障害、血中アンモニア濃度の上昇、血小板や白血球減少などがある。
3) カルバマゼピン:重度の易怒性や攻撃性がある場合に有効。副作用として、食欲低下、嘔気、ふらつき、過鎮静、肝機能障害、血小板減少などがあるが、薬疹には特に注意
4) ラモトリギン:坑うつ効果やうつ病エピソードの再発予防効果がある。副作用として、嘔気、ふらつき、肝機能障害がある。薬疹に注意が必要である。決められた増量スケジュールがあり、遵守することが必要。
5) オランザピン:少量で坑うつ効果があり、多量で抗躁効果がある。糖尿病などの代謝障害に注意。
6) アリピプラゾール:少量で坑うつ効果があり、多量で抗躁効果がある。
比較的即効性があり、安全性が高い。

以上の薬が代表的なものですが、海外では他の薬も使われています。
気になる方は、担当の先生と相談してみてください。
パニック障害などの不安障害について 
不安を主症状とする不安障害について、説明させて頂きます。代表的な疾患として、パニック障害、全般性不安障害、強迫神経症、各種の恐怖症などがありますが、簡単に御紹介させていただきます。(話を分かりやすくするために少し省略させて頂きます。)

1、パニック障害:パニック発作(突然の激しい恐怖・不安が高まり、動悸・発汗・息切れ・胸痛・めまいなどを伴う)と予期不安(発作が起こるのではないかという不安感)のために社会生活が妨げられる病気である・
 2、全般性不安障害:漠然とした不安と心配が慢性的に続いている状態で、心配・過緊張に加えて、ふらつき・めまい・口渇などの自律神経症状を伴う。
3、強迫性障害:強迫観念(持続する侵入的で不適切な思考が体験され、強い不安や苦痛の原因となる)や強迫行為(強迫観念に対応して、駆り立てられるように繰り返される行動)が見られるものである。
4、恐怖症:特定の対象・行動に対して、強い恐怖感を持ち、社会生活が妨げられるものである。外出恐怖や対人恐怖などがある。

上記の不安障害は、神経伝達物質が関連していると考えられ、特にセロトニンの減少により、緊張を伴う不安、抑うつ気分、食欲減退、強迫観念による認知機能の低下などを起こすとされています。
 そこで、薬物慮法としては、選択的セロトニン取り込み阻害薬(SSRI)、タンドスピロン、抗不安薬、スルピリド、三環系抗うつ薬(TCA)などが使われます。また、心理的アプローチ(カウンセリング、心理教育など)、認知行動療法・森田療法などを利用します。
次によく現れる副作用をお示しします。
選択的セロトニン取り込み阻害薬(SSRI)・・・・・・・吐き気、眠気
タンドスピロン、抗不安薬・・・・・・・・・・眠気、ふらつき
スルピリド・・・・・・・・食欲増加、プロラクチン関連症状(無月経、乳汁分泌)
三環系抗うつ薬(TCA)・・・坑コリン作用(便秘、排尿困難)、

現実的な治療としては、薬物を使って不安を軽減あるいは消失させて、徐々に心理的アプローチなどをメインにしていく方法が多いと思います。

疑問があれば、どんどん医師に相談しましょう。
薬のお話(4)   睡眠薬について、
睡眠薬といえば、怖い薬というイメージを持っておられる方も多いと思いますが、現在は、臨床効果に優れ、安全性の高い薬が使用されるようになっています。たとえば、アルコールに比べて安全性は高いです。主なものとして、ベンゾジアゼピン(BZD)系睡眠薬、非BZD系睡眠薬、メラトニン受容体作動薬、オレキシン受容体拮抗薬などです。(以前は、バルビツール酸系や非バルビツール系睡眠薬も使用されていましたが、依存性や呼吸抑制などの副作用もあり、ほとんど使用されません)

1) ベンゾジアゼピン(BZD)系睡眠薬:坑不安作用や筋弛緩作用も持ち、不安の強い方には有効である。また、種類も多い為、不眠のタイプによって、使い分けが可能。脱力、転倒などにも注意。
入眠困難→超短時間作用型や短時間作用型
中途覚醒→短時間作用型や中間作用型
早朝覚醒→中間作用型や長時間作用型
2) 非BZD系睡眠薬:催眠作用にのみ作用する為、副作用は極めて少なく、高齢者にも使用可能。徐波睡眠(深い睡眠)を増加させるため、塾眠感のない方には効果的。但し、不安が強い方には効果不十分な場合がある。
3) メラトニン受容体作動薬:入眠後退など睡眠リズムに異常がある不眠には第一選択である。高齢者の不眠や睡眠時無呼吸症候群などの合併症にも安全。催眠作用はやや弱い。
4) オレキシン受容体拮抗薬:覚醒の維持に関するオレキシン受容体に拮抗して作用し、生理的な睡眠を増加させる。副作用はほとんど無い。催眠作用は、ベンゾジアゼピン受容体作動薬よりやや弱く、メラトニン受容体作動薬より強い。

注意点として、アルコールとの併用は避けること、服薬後は寝室に移動して横になっていましょう。(この時に行動すると健忘(記憶障害)が起こることがあります。気になる副作用(翌日の眠気、ふらつきなど)があれば、医師に相談しましょう。
もちろん、薬物療法がすべてではありませんが、症状がひどい場合にはお薬を必要とすることが多いです。生活習慣を改善することも重要ですが、薬によって、睡眠習慣を改善し、安定した後は医師と相談しながら、薬物を減量していくと同時に生活習慣の改善に重点を移し、中止していくことが重要です。
適応が苦手な人へ。(職場、家庭、学校、人間関係など)
現代はストレス社会です。ストレスが大きすぎると心の症状や身体の症状を引き起こします。特に、ストレスの原因として、適応が問題となってきます。今回は、他人との付き合い方、気持ちの持ち方をテーマにします。
1、 自分を環境に合わせる努力をして、他人には期待せず、割り切った付き合いをする。
他人を変えることや自分の事をすべて分かってもらうことは不可能です。他人を変えることより、自分が変わることが簡単です。また、自分の事を理解してもらいたいという欲求は理解できますが、完全に他人を理解することは不可能ですし、そんな余裕が無いことが多いと思います。全員と真正面から向き合ってばかりでは疲れてしまいます。ある程度、「この人はこういう時の仲間」「この人はこの話題や趣味の友達」といった接し方も必要かもしれません。
2、 自分だけの時間と場所を作る。
人間ですから、感情が不安定になることはあります。また、物事に行き詰ってしまう事もあります。その場合にどのようにするか、何通りかクールダウンの方法を決めておくのがいいでしょう。トイレに行ったり、外の空気を吸ったりしてちょっと間をおくのもいいでしょう。余裕があれば、ちょっと散歩や軽い運動も良いです。
3、 他人とのやりとりなどもパターンを決めておく。
人間関係などで「上手に断る方法」「人に上手に頼む方法」「苦手な人への対処法」などは、急に思いつき事は困難です。あらかじめ、予想されるような事や実際に困った事などについて、対策を立てておきます。自分で考えられない場合は、ご家族や友人などに意見を聞くという方法もあります。
4、 感情や衝動のコントロールを上手に行う。
注意を受けたり、叱られた時には、どうしても感情的になってしまいがちです。腹が立てたり、劣等感に陥ることはある事だと思います。しかし、本当は貴方全体を相手が否定しているわけではありません。貴方の中の一部について、意見を言っているだけです。ですから、1拍置くつもりで、ゆっくり考えてみましょう。また、分からない場合は、勇気を出してどうすれば良いか聴いてみましょう。次に、自分の不用意な発言、依存症、嗜癖行動、衝動行為にも、注意しておきましょう。あらかじめ自分の癖を知っていることは重要です。
5、 趣味を持つ、家族団らんや友人と過ごす時間を持つ。
ストレスが無い社会はありません。ストレスもいい方向に使えればやる気になります。趣味を持って、ストレスを発散したり、家族や友人たちと楽しいことをしたりして、オンとオフを切り替えることも重要です。腹が立つことも誰かにしゃべることによって軽減されたり、悩んでいることも誰かに相談することによって解決できたり、気にならなくなる事もあります。気を使わなくてもいい人とは、どんどんお話しましょう。
薬のお話(3)   セロトニンについて
前回、セロトニンの減少により、緊張を伴う不安、抑うつ気分、食欲減退、強迫観念による認知機能の低下などを起こし、不安が強いうつ状態、社会不安障害・パニック障害を含む不安障害、強迫性障害、心的外傷後ストレス障害(PTSD)などでは、セロトニンのみを上げる薬剤(選択的セロトニン取り込み阻害薬(SSRI)、タンドスピロン)、抗不安薬、スルピリドなどを組み合わせて使用すると説明させていただきました。

しかし、薬以外にもセロトニンを上げる方法があります。大きく分けると、3つの方法があります。①生活面を改善していく方法、②行動面で心がける方法、③摂取面で心がけること、になります。

まず、生活面を改善していく方法として、以下のことがあります。早寝早起きを心がけて、寝る時間・起きる時間を規則正しくすること、太陽の光を浴びて、体内時計を整えることなどが効果的であるとされています。
次に、行動面で心がける方法として、リズミカルで楽しく運動すること(運動内容としては、歩行・ヨガ・歌唱・自転車こぎ・スクワット)などが挙げられます。また、咀嚼も重要であると言われています。よく噛むことやガムを噛むことも実行しやすいことです。スキンシップも重要です。親子や恋人同士のスキンシップ、家族や友人とのおしゃべり、マッサージなどもストレス耐性効果もありよいと思います。
摂取面で心がけることとして、セロトニンを作り出す材料として、トリプトファンという物質があります。トリプトファンを多く含む物質としてプロセスチーズ 、ひまわりの種 、アーモンド 、肉類 、赤身魚、バナナ、豆乳や牛乳、納豆、すじこ、たらこなどがあります。また、それらの物質を吸収する為に、腸内環境を整えることも重要です。

もちろん、症状がひどい場合やすることが困難な場合は仕方がありません。しかし、上記のことを心がけることによって、症状が改善したり、薬の量を減らすことが出来たり、場合によっては、薬物治療が不要となるかもしれません。

もし余裕があれば、試してみるのも良いかもしれません。
元気が出ない時の過ごし方(うつ状態、不安状態)
 皆さんは、日常生活の中でどうしても元気が出ないときはありませんか?明らかな原因が思い当たることもあれば、全く思い当たることがない時もあると思います。原因があれば、それを取り除くことが大切ですが、その場合も自分だけで解決できない時もあります。

では、そんな時はどうすればいいのでしょうか?まず、そんな自分をいたわることが大切です。調子が悪い自分を認め、ペースを少し落として、少しずつ出来る範囲の事をしていくことです。今できない分は、調子が良くなってから取り返したらいいのです。

具体的に言いますと次のような方法もあります。
① しなければいけない事を具体的に書き出して重要な順に行う。
② マイペースで他人と比べたりせず、完全を目指さない。(自分なりにどうにかやっていると思えたらよいのです。)
③ どうにもならない事はしばらく置いておく。(物事によっては、自分だけでどうしようもない事もありますが、逆に自然に解消してしまうこともあります。)

但し、注意する点が2つあります。
① 重症の時は、医師や周囲の方に相談する。
 症状の程度がひどい場合や、あるいは長時間続く場合には、薬物の調整・カウンセリングなどの医療を利用する必要があります。
② 精神的に不安定な時は、重要な決定をしない。
 不安定な時は、人間は焦って結論を急ぎがちです。仕事や学校であれば辞めてしまったり、家庭であれば離婚などの重大な決定をしてしまいがちです。しかし、あとで元気になった時に後悔してしまう事も多いようです。とりあえず、休職や休学、別居などで様子を見るというのもひとつの方法です。

気になることがあれば、医師や周囲の方に相談しましょう